「刑事のカン」をAIが代替 – 警察庁、独自システム開発に1億3,500万円の予算をつける

警察庁は、犯罪捜査にAI(人工知能)を活用するための実証実験を開始する方針を固めました。
平成31年度の予算案には、独自システムの開発のために1億3,500万円の資金を盛り込んでいます。

導入の経緯

防犯カメラの普及により、防犯カメラに犯罪現場での不審な人物、車両が写り込む可能性は高くなっています。
警察庁によると、警察が管理する街頭防犯カメラは2018年3月時点で29都道府県1820台であるようです。
繁華街や駅前など犯罪が多い地域を中心に設置が進み、防犯カメラの台数は10年前の5倍に増えたとも言われています。

急速に普及する防犯カメラの画像を人間が目でチェックして行くのには膨大な労力が必要になります。
警察庁は、情報を絞り込み精度とスピードを向上できるAIの特徴に注目し、捜査の迅速化に期待を寄せているといいます。

実証実験の内容

警視庁は実証実験で、以下の3項目について重点的に検討するようです。

  1. 大規模なイベント会場での不審行動や不審物の検知
  2. 車両の判別
  3. 疑わしい金融取引の検出

1.大規模なイベント会場での不審行動や不審物の検知

不特定多数が集まる大規模なイベントやスポーツ大会などの「ソフトターゲット」は各国でテロの標的となってきました。
ソフトターゲットとは、警備や警戒が薄いため攻撃を受けやすい人や場所のことを指します。

警察庁はソフトターゲットとなる人混みでの不審な動きや放置された荷物などを自動で検知するAIシステムの開発を目指しています。

2.車両の判別

車両判別の技術は、夜間に発生した街頭犯罪などの状況で利用される見込みです。

夜間に撮影された防犯カメラの車両映像は、不鮮明で部分的にしか捉えられていないため、識別に手間取ることが多いといいます。
AIに車両の画像を学習させ、目的の車両と”似た外観”などの特徴をもつ車両を抽出することで、捜査に必要な時間を短縮する狙いです。

3.疑わしい金融取引の検出

現在、資金洗浄(マネーロンダリング)など犯罪との関連が疑われる金融取引は警視庁が集約して管理しています。
管理している取引は年間40万件を超えており、これを調べるのに多くの人手が必要になります。

警察庁は過去の犯罪に関わる取引の事例をデータ化し、AIに学習させることで、効率的に取引を選別していく見込みです。

AIの活用によって、捜査における人手不足の解消、より効果的・効率的な捜査の実現が期待されます。

犯罪捜査にAI活用 警察庁が実証実験へ – 産経新聞

防犯カメラ「全国300万台」 – 日本経済新聞

この記事を書いた人: APIbank編集部

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